【徳永選手 運営に協力 感慨/清水選手 声援を力に変え】
 「入賞を目標にしていた。出来過ぎ」。3日の愛媛国体山岳成年男子リード決勝で愛媛の優勝が決まり、 #徳永潤一 選手(28)=松山市出身、クライミングウォールアッセントレイ=は歓喜の涙、 #清水裕登 選手(21)=県競技力向上対策本部=は満面の笑みを浮かべた。
 PR行事出演など大会運営にも進んで協力した徳永選手は競技開始直前、壁の横の入場口に立ち、目を潤ませた。「何年も前からみんなで準備してきた愛媛国体が終わると思うと感慨深くなった」。壁の前に立つと気持ちを切り替え、力強くホールドをつかんだ。
 清水選手は地元大阪市を拠点に練習。毎月1週間程度来県し、徳永選手との練習やジュニア選手の指導に取り組んだ。「行き来はしんどかったけど、徳永選手は面白い性格なので一緒に練習して楽しかった」と振り返り、競技本番では「地元愛媛の選手として声援に押し上げてもらった」と優勝を喜ぶ。
 徳永選手は「予選で負けるまでは国体に出場し続けたい」とする一方、ジュニア選手育成や、会場の石鎚クライミングパークSAIJOを活用した大会開催にも意欲を燃やす。
 リードとボルダリングは、スポーツクライミングとして2020年東京五輪の正式種目となった。清水選手も「東京五輪に向けて競技を続けたい」と次の目標を見据えている。