9月に男子100メートルで日本人初の9秒台を出した桐生祥秀選手(滋賀)のスパイクシューズが、愛媛国体の陸上会場である松山市上野町の県総合運動公園ニンジニアスタジアム前の企業ブースに展示されている。8日は選手らが写真を撮るなど注目を集めていた。9日まで。
 桐生選手にシューズを提供したアシックス(兵庫)が展示。ケースには白いシューズと「9・98」と書かれた桐生選手のサインが入っている。同社が「足裏全体で地面を捉えられるように」という桐生選手の要望を受けて開発し、9秒98を出した日本学生対校選手権でも着用された専用モデルだ。
 展示品は桐生選手が9秒台を出す前に実際に使っていたもの。つま先のすり減り具合やピンの配置に陸上選手らは興味津々。大阪代表の西尾香穂さん(20)は「まだ新しいのにこれだけすり減っている。加速の力がすごいんだと思う」と感動していた。
 同社は「つま先を擦るほど重心を低くスタートする桐生選手の走り方が現れている。多くの人に見ていただきたい」としている。