【四季ごとに実施へ】
 JR四国は来春、観光列車を乗り継いで四国4県を巡り、景観や食、伝統文化を楽しむツアーを始める。四季ごとに商品を企画し発売する。来年4月の第1弾は桜や幕末維新をテーマに、四国まんなか千年ものがたり(土讃線)志国高知 幕末維新号(同)伊予灘ものがたり(予讃線)の三つの列車で周遊する旅で、参加申し込みは12月15日から来年1月19日まで。応募多数の場合は抽選。
 ツアー名は、観光列車で巡る「四福(しふく)の物語」。四季と4県の魅力に触れ、この上ない幸福を感じてほしいとの思いを込めた。
 JR各社がクルーズトレインとして豪華寝台列車を投入する中、JR四国の半井真司社長は「観光列車を乗り継ぎながら地元に泊まってもらうことで波及効果が出るようにしたい」と説明。夏以降の商品は予土線も活用したいとしている。
 春は2コースを用意。「桜の章」(来年4月1日から2泊3日)は夜桜の特別公開がある高知県立牧野植物園などを訪ね、車窓からも桜を楽しむ旅となる。「四国の伝統文化・維新の章」(来年4月11日から3泊4日)は香川の金丸座で四国こんぴら歌舞伎大芝居を観劇し、志士が歩いた高知・佐川町を散策する。
 行程は通常の特急や貸し切りバスも利用。愛媛では大洲市の「末永家住宅百帖座敷」での昼食や八幡浜湾クルーズなどを盛り込んでいる。
 料金は、2人1室で「桜の章」1人12万5千円、「四国の伝統文化・維新の章」1人17万5千円。宿泊、食事、交通費を含む。2コースとも定員24人。