愛媛県大洲市菅田町大竹にある懸け造りの少彦名(すくなひこな)神社参籠殿(さんろうでん)を2014年版「危機遺産」に選定した米国の非営利団体「ワールド・モニュメント財団」(WMF)がこのほど、米国バーモント州のフリーマン財団の協力で、参籠殿修復に16万5000ドル(約1900万円)を助成すると決定した。21日に参籠殿で伝達式があった。
 危機遺産はWMFが世界から助成を募る仕組みで、WMFを介した参籠殿への助成は初めて。全額寄付でまかなう参籠殿修復の資金は国内分と合わせ約3800万円となり、資金繰りに苦労していた事業のめどが立った。
 WMFによると、フリーマン財団はアジアとの文化交流を行っており、WMF側の働き掛けで助成が実現。両財団関係者は10月に参籠殿を視察していた。