愛媛県の佐田岬半島の生き物や植物について毎月1回学ぶ「佐田岬半島の自然スライド上映会」がこのほど、100回目を迎えた。2007年7月の初開催以来、毎回50~60種の動植物を紹介。「野生生物の宝庫」である半島の豊かな自然に思いをはせることができる貴重な機会となっている。
 「高茂(こうも)草原は虫たちのパラダイス」「この虫は三机湾にいた」―。佐田岬半島の自然研究グループを主宰し、上映会の講師を務めてきた水本孝志さん(66)=八幡浜市=の説明に参加者はじっと耳を傾ける。
 上映会は会場の町見郷土館(伊方町二見)が、地元の自然への関心を高めようと企画。「キノコは森のそうじ屋さん」「蛇が好きになる方法」など毎回工夫を凝らしたテーマで開かれてきた。100回目のテーマは「虫たちの婚活ラブソング♪」。「花の名前を覚えなくてもいい。自然を好きな人ではなく、自然に好かれる人を増やしたいとの思いで続けてきた」と水本さん。「佐田岬半島は渡り鳥の回廊で、それを支える木の実や緑も豊か」と半島の自然の魅力を語る。
 101回目は30日午後7時から。「赤・黄・紫『虹葉(こうよう)』の秘密」をテーマに開かれる。