人権擁護に尽力した個人・団体を顕彰する「第27回多田謡子反権力人権賞」に、四国電力伊方原発(伊方町)への反対運動を続ける「八幡浜・原発から子どもを守る女の会」代表の斉間淳子さん(72)=愛媛県八幡浜市向灘=が選ばれた。19日に東京都千代田区で受賞発表会があり、斉間さんはビデオレターを通して経緯やこれまでの思いを語った。
 賞は多くの反弾圧・人権擁護活動に関わり1986年に死去した多田謡子弁護士(享年29)の遺志を将来に残そうと創設。89年から毎年表彰し、今回はほかに慰安婦問題や沖縄平和運動に関わる2人を選んだ。
 八幡浜市で育った斉間さんは、親族が四電社員で当初は活動をためらうこともあったが、署名やデモを長年続け、2011年の東京電力福島第1原発事故以降は毎月11日に伊方原発ゲート前で座り込みをしてきた。
 斉間さんはビデオレターで「福島の事故で伊方も同じように帰るふるさとがなくなる可能性があると思った。地元にある反対の声を知らせ続けることが重要」と力を込めた。