食と農について考えるシンポジウム「甦(よみがえ)れ!農」パート17(県農協中央会、愛媛新聞社など主催)が12日、松山市南堀端町のJA愛媛であった。「農業を核とした地方創生への挑戦」をテーマに講演やパネルディスカッションを通して、人口減少や超高齢化が進む中での愛媛農業の針路を考えた。
 農業関係者や高校生ら約230人が参加。農林中金総合研究所の石田信隆客員研究員が基調講演した。
 石田氏は東日本大震災で被害を受けた宮城県南三陸町を取り上げ、震災前は農業と水産加工場勤務などの兼業で豊かな生活ができていたと紹介。元の暮らしに戻る見通しが立たないため若者が都市部に流出しており「農山村地域の中で農業の位置付けをしっかりと定める必要がある。地方創生にも通じる」と指摘した。