愛媛県内では毎年、アヘンなどの原料となるケシが多数発見されている。県によると処分数は例年3万~4万本台で、2015年度は3万2877本を除去。庭先や川沿いなどに自生するほか、不正植物とは知らず観賞用に栽培するケースもある。県は6月末まで不正大麻・けし撲滅運動を展開し注意を呼び掛けている。
 15年度に県内で処分したケシのほとんどが自生だった一方、所有者がいる土地で禁止種が発見され除去を求めた事例も73件あった。栽培が禁止されているケシはアツミゲシを含めて3種類。合法のヒナゲシ、オニゲシなどによく似ており判別が難しい。
 県によると、例えばアツミゲシは「薄い紫色の花が咲き、ギザギザの葉が茎を抱き込んでいる」といったように花や葉、つぼみの色や形状などが見分けるポイントだ。県薬務衛生課は「不審な植物を見かけたら、地域の保健所や警察に通報してほしい」としている。