主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)や2017年の愛媛国体の開催に備えようと、NBC(核・生物・化学)テロ対応訓練が10日、愛媛県松山市道後公園の子規記念博物館であり、県警や松山市消防局など4機関計約30人が対処能力の強化に向けて連携を確認した。
 訓練は、館内に投げ付けられたペットボトルから液体が漏れて異臭がし、来館者らがのどや目の痛みを訴えて倒れたとの想定で行った。
 通報を受けた市中央消防署高度救助隊員や県警機動隊員らが化学防護服を身に着けて館内に入り、「大丈夫ですか」と声を掛けながら負傷者役5人を救助、不審物の検知と除染を行った。
 松山東署の谷村日出男署長は「日本でも地下鉄サリン事件で化学兵器のテロを経験している。訓練を通して関係機関の連携や対応手順を再確認できた」と語った。