愛媛・高知交流会議 「原発依存低減へ一歩」尾崎知事
「愛媛・高知交流会議」が10日、高知県中土佐町で開かれた。四国電力伊方原発1号機の廃炉に関し、高知県の尾崎正直知事は「原発への依存度低減に向けた具体的な一歩で、歓迎したい」と言及。中村時広知事は廃炉の研究を伊方原発で行うよう国に要望している点などを説明した。
中村知事は熊本、大分両県で相次ぐ地震による伊方原発への影響について、4月16日の本震に伴い伊方1~3号機で観測された揺れは10ガル(3号機の基準地震動最大650ガル)だったとし、「(国の)原子力規制委員会で敷地前面の中央構造線断層帯での地震も十分に検討されている」と強調した。
南海トラフ巨大地震対策で両知事は、避難路としての活用も想定される高速道路「四国8の字ネットワーク」の愛南町-高知県宿毛市の早期事業化に加え、緊急防災・減災事業債制度が2016年度で期限となる点を踏まえ、国に対し財源措置を引き続き要望していく方針で一致した。
尾崎知事は四万十川支流の広見川で濁水が通年発生していると指摘し「河床の堆積土砂など、原因は何かという視点で調査に協力してほしい」と求めた。
会議は1999年度に始まり16回目。会議に先立ち両知事は中土佐町の太平洋岸に建ち、約400人を収容できる津波避難タワーを視察した。