トコトコ散歩、ポニー人気 松山の住宅街
会社へと向かう人の中を、愛媛県松山市北部の国道196号の横断歩道をポニーがトコトコ歩く。飼い主に伴われ犬と一緒に散歩する光景に、信号待ちのドライバーらは目を白黒させている。
ポニーの名はメルモ(雌、14歳)。大学時代から乗馬をたしなむ越智茂登実さん(37)=松山市鴨川1丁目=が2014年9月から自宅で飼う。飼育者が亡くなり、久万高原町からやって来た。突然増えた「家族」に長女(12)は大喜びで「草を与えたり、フンを拾ったり毎日世話をしました」。中学生になってからも散歩には時々付き合う。
メルモは近所でも人気者だ。うわさを聞きつけて越智さん方を探す人も多く、自宅前には「メルモのおうち」と書かれた詩音さんデザインの看板がある。「ご近所の理解に感謝しています」と茂登実さん。こまめに掃除してにおいを抑えるなど気に掛けている。茂登実さんは「言葉を話せない動物の世話を通じて、国や考えの違う人を理解しようとする子どもに成長してほしい」とほほ笑む。