昨年11月に東京で開催された日本版画会展の入賞作品を中心に紹介する今治巡回展が、愛媛県今治市旭町1丁目の河野美術館で開かれており、個性あふれる力作が来場者を楽しませている。14日まで。
 今回改称する前の選抜展から数えて14回目で、愛媛の1人と海外招待4人を含む46人の46点を展示。版種、色彩、画面構成とも多彩で、抽象も具象もあり、大作も多く充実した内容となっている。
 最優秀の文部科学大臣賞の高野勉さん(埼玉県)の「祈り(千本鳥居)」は木版で、赤と黒、直線と曲線のシンプルな構成ながら、蛇行して奥へと続く京都・伏見稲荷の鳥居を巧みに表現している。