高台へ逃げろ 八幡浜で7600人が防災訓練
9月1日の「防災の日」を前に愛媛県の八幡浜市自主防災会連絡協議会は28日、南海トラフ巨大地震を想定した防災訓練を市内各地で行い、市民約7600人が実践的な訓練を通して「その日」に備えた。
訓練は午前7時40分に四国沖を震源とする最大震度7の南海トラフ地震が発生し、市内に大津波警報が発令された想定。宇和海に面した舌間地区では、地震発生を知らせる全国瞬時警報システム(Jアラート)や大津波警報のサイレンが鳴るとヘルメットをかぶるなどした住民114人が近くの2カ所の高台に落ち着いた様子で歩を進めた。
避難は20分余りで完了し、地区の自主防災会長を務める田中正憲さん(65)は「きょうは訓練だったのでうまくいったが、日ごろから自助と共助の意識を持ってお互いの命を守る地域づくりをしていきたい」と話していた。市役所では災害対策本部の運営訓練もあり、職員が住民の安否情報の確認などにあたった。