ハウスミカン、台湾向け輸出再開
愛媛県産かんきつの輸出に取り組む「えひめ愛フード推進機構」(会長・中村時広知事)は31日、残留農薬の基準強化により見合わせていた台湾向けハウスミカンの輸出を、2014年産以来2年ぶりに再開すると発表した。9月から現地の高級百貨店やスーパーなどで販売し、主要な輸出先だった台湾での需要回復を図る。
機構事務局の県ブランド戦略課によると、14年末ごろにかんきつ類の残留農薬問題が浮上し、台湾当局が検査を強化。日本の基準で生産しても不合格になる事例が相次ぎ、県は15年産から輸出を見送っていた。
一方で、県はJAや生産者と連携し、検査で不合格となる農薬を使わない栽培方法を研究。台湾の基準に適合した果実の生産が可能になったことから、伊予市と砥部町で生産した約5トンを輸出することにした。
機構は、台湾で贈答用ハウスミカンの需要が高まる旧暦のお盆「中秋節」(16年は9月15日)を控え、2、3の両日に台北、台中、高雄の3市の高級百貨店やスーパーなどでフェアを開催する。