「伊方問題ない感触」 四電社長 仏原発強度不足問題
四国電力の佐伯勇人社長は27日、高松市の本店で会見し、フランスの原発で重要設備の強度不足が指摘された問題を受け調査中の伊方原発(愛媛県伊方町)について「基本的には問題はないのではないかという感触は持っている」と述べた。近く調査結果を公表する。
設備を製造した日本の大型鋳鋼品メーカーが伊方2号機など8原発13基の原子炉圧力容器を製造したことが判明。国の原子力規制委員会は電力各社に強度不足の有無に関する調査報告を求めている。伊方2号機は運転停止中。
原発再稼働に向けた規制委の審査に対応するための電力会社の業務について、厚生労働省が公益性を理由に労働基準法で定めた残業時間制限の大部分を適用しないとする通達を出していた問題で、伊方3号機の再稼働対応などで原子力本部の72人が適用除外対象だったと明らかにした。佐伯社長は過重な負担に配慮したとして「健康上問題があったことは全くなかった」と説明。具体的な残業実績の公表は差し控えるとした。