歌で更生へ背中押す 「Paix2」来県 刑務所など訪問16年
16年にわたり全国の刑務所や少年院でのメッセージコンサートを続ける女性デュオ「Paix2(ペペ)」が18日、松山刑務所(愛媛県東温市見奈良)でのコンサートのために来県した。北尾真奈美さんと井勝めぐみさん。2人に、活動のきっかけや、コンサートに込めた思いなどを聞いた。
2000年に歌手デビューした2人が刑務所や矯正施設で歌い始めたのは、出身地鳥取県の警察署で一日署長を務めた際に勧められたのがきっかけだった。北尾さんは「最初は怖かった」と打ち明ける。
当初は純粋に楽しんでもらうことを目的に歌い始めた。回を重ねるうち「更生した姿を見てもらおうと懸命に働いて会いにきた」という元受刑者にも出会い、次第に「自分たちにできることもあるのでは」と使命感が芽生えた。
「夢は紅白出場」と声をそろええる。北尾さんは「最初は歌うことしかできず、マネジャーが進行をしてくれた。そんな2人が成長した姿を全国のみんなに見せたい」と意気込み、井勝さんは「何か一つのことを続ける大切さを発信したい。受刑者の希望になれば」と話した。