期待の新入り、デビュー戦を見逃すな―。愛媛県宇和島市の観光名物宇和島闘牛の正月場所に、勢子(せこ)2人と1頭の牛が初出場する。勢子は30代の双子兄弟。「若い力で宇和島闘牛を活気づけたい」と、大舞台に向け準備に余念がない。
 南予の闘牛の起源は諸説あり、1800年ごろには土俵を設けた闘牛をしていたとする古文書があるという。現在は年間5場所と観光闘牛を不定期で実施。牛は34頭、牛に付き添う勢子は21人と、いずれも市営闘牛場が完成した1975年に比べ3分の1以下に減少している。
 勢子として初登場するのは山中清一さん(38)と細川清二さん(38)。同市津島町出身で、実家で牛を飼い幼い頃から闘牛のファンだった。父親で宇和島観光闘牛協会長の山中均さん(69)のもとで2009年以降、会社勤めの合間を縫い牛の世話をしてきた。
 正月場所は17年1月2日正午から、同市和霊町の市営闘牛場で開催。前売り2500円、当日3000円、中学生以下は無料。闘牛場行きのバスを無料運行する。問い合わせは市観光協会=電話0895(22)3934。