全国的に多発する高齢者の交通事故防止に役立てようと、宇和島自動車学校(愛媛県宇和島市伊吹町)が27日、65歳以上のドライバーを対象に運転技術などを検査する「高齢者運転診断」を始めた。
 運転免許の返納を検討する高齢者に対し、専門的な知識や設備を生かし運転継続の可否をアドバイスするのが狙い。走行診断や運転適性検査機器(CRT)による判定など4コースを用意。同学校によると、県内の自動車学校では初の取り組みで、全国的にも珍しいという。
 初の検診者となった同市津島町高田の無職の高齢者(84)は、視覚検査の後、軽乗用車で校内のコースを運転し技術を確認したほか、CRTで反射神経などの運転反応をチェックした。技術面での問題はなかったが、反応の遅れなどが影響し、A―Cの3段階でB評価を受けた。石橋さんは「毎日買い物などで運転するので自信はあったが思ったより悪い結果で驚いた。今後はスピードを落とすなど一層注意して無事故に努めたい」と話した。