今治の診療所 月末閉院 出産後の女性相次ぎ死亡
愛媛県今治市内の産婦人科診療所で出産直後の死亡などが相次ぎ日本産婦人科医会に改善指導された問題で、同診療所が今月末で閉院することが15日までに関係者らの話で分かった。診療所は弁護士を通じ、閉院について「個人の医院の経営方針の問題なので答えられない」としている。関係者らによると、地域医療への影響は限定的という。
同診療所は3月末で分娩(ぶんべん)を扱うのをやめ、愛媛大の医師派遣で産婦人科常勤医3人体制となった県立今治病院が代わりに担う「セミオープンシステム」を導入予定だった。提案した愛媛大医学部の杉山隆教授(産科婦人科学)は「閉院で地域にしわ寄せは出ようが、分娩数から見れば大きな負担にはならないだろう」と説明。大学病院として診療所や県立病院と連携し、地域の周産期医療を支える考えを示した。