28日に開幕する全国障害者スポーツ大会を前に、愛媛県松山市を訪れる車いす使用者に役立ててもらおうと、障がい者支援グループ「IncluDe(インクルデ)」(同市)は中心市街地と道後温泉周辺の「バリアフリートイレマップ」を作製した。大会で約1000枚配布するほか、松山空港やJR松山駅などにも置く。
 インクルデ代表で社会福祉士の野本英教さん(46)が車いすを使っている「なかま共同作業所」(同市太山寺町)の4人に声を掛け、約2カ月かけ作製。マップはA3判四つ折りサイズで、約70カ所のトイレの利用可能時間やスロープの有無などをアイコンで示している。
 実際に街で調査をした野本圭佑さん(37)は「『バリアフリートイレ』とあっても、補助なしでは上れない急なスロープのあるトイレや、入り口が狭くて入れないトイレがあった」と話し、アイコンで表示しきれない注意点はマップ下にメモで示した。
 障スポ大会の選手でもある山之内佑衣さん(28)は「多くの人が松山に来てくれるので、マップを活用して観光も楽しんでほしい」と笑顔。野本代表は「市内在住の車いす使用者にとっても、街中に遊びに行ってみようと思えるきっかけになれば」と話している。