四国電力伊方原発が立地する愛媛県伊方町の山下和彦町長は10日、伊方3号機の再稼働の是非について「日程通りにいけば、私の判断は10月6日の(町)議会最終日以降になる」と述べた。山下町長が判断時期の見通しを示すのは初めて。判断結果は中村時広知事に報告する予定。
 山下町長は是非の判断手続きをめぐり「町環境監視委員会と議会の意見を集約する」という従来の方針に加え、経済産業相など政府代表者との面会を判断材料にする考えを説明。面会では「万が一、事故が起きた場合には、政府が責任を持って対処する」などと文書で示されている政府の再稼働方針を直接確認する意向を示した。
 山下町長は四電の佐伯勇人社長と町役場で会談した後などに、報道陣の取材に答えた。佐伯社長からは、四電が7、8月に伊方原発20キロ圏で実施した訪問対話活動の報告を受けた。山下町長は「町民の声はすでに聞いている」として、結果を再稼働の判断に反映させない考えを示した。