マントル上部に新流動モデル 愛媛大助教らが解明
愛媛大地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)の大内智博助教(37)を中心とする研究グループは2日までに、地球マントル上部で、鉱物の粒子間が滑って変形する新しい流動モデルを解明したと発表した。大内助教は「プレートの移動や沈み込みといった地球の進化を予測する上で基礎となる」としている。3日付の米総合科学誌「サイエンス・アドバンスズ」電子版に発表する。
大内助教によると、地表から深さ60~410キロのマントル上部はかんらん石の集合体。最高で1400度に達する高温のマントル内で水あめのような状態になった岩石が年に5センチほど流動しているが、メカニズムは分かっていなかった。新モデルでは、高圧力によって鉱物の粒子間で滑りが生じ変形する「粒界すべり理論」によることを明らかにした。