旧北条の俳額、調査30年 松山の竹田さん解説本
愛媛県松山市北条辻の郷土史家竹田覚さん(88)が、江戸―昭和期に旧北条市地域の神社仏閣に奉納された俳額を30年近くにわたって調査し、まとめた「風早の俳額」(A4判、127ページ)をこのほど自費出版した。
元教員の竹田さんは郷土史研究に携わる中で、地元の寺社に多数残る俳額に着目した。傷みが激しいものもあり、保存の大切さを実感した竹田さんは退職後の1987年3月末から本格的に調査。難解な字句や文字が消えてしまった部分もあったが、地道に読み取り作業を続けた。
100部発行。地元の小学校や公民館、図書館などに寄贈する。竹田さんは「俳句が盛んだった地域を再認識してもらい、地元の人が残した大事な句を後世に残したい」と話している。