4日は春の始まりとされる「立春」。愛媛県松山市の人形店ではひな人形の出荷がピークを迎え、十二単(ひとえ)をまとった人形がずらりと並び、新たな出会いを待っている。
 余戸南3丁目の三浦屋人形松山本店では3日、担当者が1体ずつ手に取り、顔に傷はないか、着物から糸は出ていないかなどを細かく最終確認。銚子(ちょうし)やひし餅などの小道具も一つ一つ不織布で包み、慎重に専用の箱に入れていた。
 「健やかで幸せに成長してほしい」と曽根考弘(たかひろ)専務(30)。今年の流行は丸顔でふっくら優しげな顔立ちという。マンション世帯の増加で、親王飾りや三人官女を加えた三段飾りがよく売れており、約1000セットを出荷する。