愛媛県西予市三瓶地域の伝統芸能「朝日文楽」を受け継ぐ「こども朝日文楽クラブ」と三瓶高校文楽部による合同公演が17日、同市三瓶町朝立の朝立会館であった。晴れ舞台を目指し稽古に励んできた児童・生徒計15人が、地元の小中高校生ら観客約200人を引き込むように、情感たっぷりに人形を操った。
 朝日文楽は明治初期から地域に伝わる県無形民俗文化財。保存・伝承に努めている朝日文楽会(井上勝会長)が、定期的に小中学生と、高校生の指導に当たっている。
 16回目となった今年の公演は、昨夏に完成した朝立会館を活用。小中学生が「傾城阿波の鳴門 順礼歌の段」、高校生が「壺坂観音霊験記 山の段」を披露した。児童・生徒は太夫の語りと三味線の音に合わせ、人形をうまく動かした。