死者・行方不明者1万8456人(2月10日現在)に上る東日本大震災の発生から3月11日で5年となるのに合わせ、被害の状況や復興に向かう現地の様子を伝える報道写真展が29日、松山市大手町1丁目の愛媛新聞社1階ロビーで始まった。4月8日まで、入場無料。
 被災地への継続的支援や、南海トラフ巨大地震など県内で発生が予想される大規模災害への備えにつなげようと、愛媛新聞社が主催し6回目。岩手県の地元紙岩手日報社の協力を得て、写真117点のほか紙面などの資料を展示している。
 愛媛新聞社は発生直後から毎年被災地を取材。今年2月にも記者を派遣し、災害公営住宅の建設が進む岩手県陸前高田市や、除染作業が続く福島県大熊町などを撮影した。
 岩手日報社からは2019年のラグビーワールドカップの釜石開催決定に沸く市民、震災で亡くした父親の墓を振り袖姿で訪れる新成人など、この1年の歩みを記録した14点を借り受けた。大津波の連続写真などこれまでの提供写真と合わせて展示。1月に同社が出版した報道写真集「軌跡 大津波からの5年」も閲覧できる。
 平日午前9時~午後5時。土日曜、祝日休み。来場は公共交通機関で。