愛媛県の社会人野球チーム、松山フェニックス（ＰＸ）が１７年目のシーズンを迎えた。昨年は都市対抗野球四国予選の最終戦で競り負け、２年連続出場はならなかった。今季、捲土（けんど）重来を期す。
　投手で秋山章、永井、野手では惣田、高市ら貢献を続けたベテラン勢が退団。しかし、勢いのあるルーキーも入った。松山大出身の右腕、西岡はキレのある速球が持ち味で制球も安定する。打者ではパンチ力が光る中川（新田高出）の存在感が増している。
　昨年同様打線は破壊力を持つ。積極果敢な山口や俊足の越智（西条高出）、広角に打ち分ける秋山繁（川之江高出）が１～３番候補。一発長打の４番池田（松山商高出）や打球が鋭い大井（新居浜東高出）、粘り強い田渕（松山商高出）と中軸を任せられる打者も多い。小技が優れる川本や鋭い振りの岡田（宇和島東高出）ら下位や控えも多彩な顔ぶれとなった。
　目標は都市対抗出場と全日本クラブ選手権の優勝。同選手権で優勝すれば、１０月下旬に京セラドーム大阪で開かれる日本選手権に出場できる。田渕主将は「三つのドームを制覇し、愛媛の野球を盛り上げたい」と意気込んでいる。