新居浜の美術史を近代洋画の変遷とともにたどる企画展「新居浜の美術 昨日・今日・明日3 光風会を中心に」が29日、愛媛県新居浜市坂井町2丁目のあかがねミュージアムで始まった。ゆかりの画家や出身作家の作品88点を紹介している。6月12日まで。
 愛媛と新居浜の洋画の土壌がいかに培われたのか、日本を代表する美術団体の一つである光風会の歩みを通して探る野心的な試み。住友の支援を受けた黒田清輝、父が四阪島製錬所初代所長だった中村研一ら、光風会の活動を支えた画家たちの作品が並ぶ。
 山野英嗣館長によると、中村はたびたび新居浜を訪れ、作品を残したという。1940(昭和15)年の「別子銅山」などは水彩によるデッサンで、淡く柔らかなタッチが新鮮に映る。