鳳凰に願い、神社氏子ら「わらみこし」 今治
稲わらを鳳凰の形に編んだ「わらみこし」の製作が4月29日、愛媛県今治市神宮の野間神社であり、5月3日の春祭りでの運行に向け氏子ら約15人が準備に汗を流した。
わらみこしは市指定の無形民俗文化財。毎年春と秋の祭り前に新調している。
神社の鴨頭司宮司によると、わらみこしは、子どもの健やかな成長を願って作られる。秋祭りに神宮地域の子どもたちが担いで地域を巡行する古くからの恒例行事。子どもの活躍の場をつくろうと、約30年前からは春祭りにも登場し、本殿から鳥居までの参道を練り歩く。
29日の作業では、氏子らが慣れた手つきで昨年の秋に刈り取った稲わらを直径約70センチの円柱状に束ね、鳳凰の頭、両翼、尾を編んでいった。余分なわらをはさみで切り取ると、3時間ほどで翼を広げた鳳凰が姿を現した。