盆踊り、被災者つなぐ 四国の避難者ら交流会
東日本大震災から11日で5年半となる中、今後の生活などに悩みを抱える避難者同士のつながりを強めようと、福島県の盆踊り連や宮城県の親子を招いた盆踊り交流会が10日、愛媛県松山市石手2丁目の石手寺であり、四国4県で避難生活を送る被災者約40人と住民ら約150人が東北の伝統芸能に触れ、親睦を深めた。
主催した愛媛県内の避難者らでつくるNPO法人「えひめ311」によると、家族間で放射能や帰還についての考え方が違うことを近所で打ち明けにくいと話す避難者もいるなど「四国は他の避難者と結び付きづらく、孤立しがち」。被災地の情報も届きにくいため、福島県の補助を受け交流会を初めて開いた。
招いたのは、福島県南相馬市で活動する「ひばりの連」の50~70代の10人と、津波被害を受け1年間愛媛に避難していた宮城県気仙沼市の親子。会場では、東京電力福島第1原発周辺の地域で親しまれている「相馬盆唄」などが流れ、避難者は久々の故郷の音色に懐かしそうに聞き入った。