草を刈る人、並んで腰掛ける夫婦、川で釣りをする親子―。愛媛県松山市奥久谷地区の田園に、人間と見間違うほどリアルなかかし27体が点在し、話題を呼んでいる。
過疎化が進む地区を元気にしようと、地域住民が2015年に手作りした。鉄骨で腰の曲がり具合や農作業の動きを再現し、農機具を持たせるなどして、人間そっくり。
野菜直売所の前には寄り添う夫婦と子どものかかしがあり、声を掛けてしまう人もいたとか。地元の農家の女性(70)は写真を撮りに訪れる人も増えたといい、「人が少なくなったけん、たくさん見に来てくれたらうれしい」とほほ笑む。10月以降に衣替えする予定で、違った風景が楽しめそうだ。