献体協力者を追悼 医学部生ら慰霊祭 愛媛大
学生の解剖実習や病理実習に遺体を提供した献体協力者を追悼する解剖体慰霊祭が1日、愛媛県東温市志津川の愛媛大医学部であった。遺族や学生、献体協力希望者でつくる白菊会の会員ら約830人が、9月までの約1年間に献体した99人に哀悼と感謝をささげた。
式では献体者全員の名前が読み上げられ、参列者が黙とう。満田憲昭学部長が「ご遺体に触れさせていただく解剖実習は医師になる最初の教育上の関門。教育・研究を通し、医学医療の進歩のために、より一層の努力を重ねることを誓う」と感謝の言葉を述べた。
学生を代表し、医学科3年の伊吹優里さん(21)が「医師への道は遠く険しいが、ご恩を肝に銘じ医師として社会に貢献できるよう努める」と誓い、参列者は白菊で飾られた献花台に花を供え手を合わせた。学生らによる遺族への遺骨の返還式もあった。