愛媛県松山市東方町にある国重要文化財「渡部家住宅」で、秋の実や草花をふんだんに使った草月流の生け花作品36点が展示され、伝統的な日本家屋に彩りを添えている。入場無料、6日まで。
 草月流90周年を記念し市内で教室を主宰する嶋直香さん(54)と生徒が展示。渡部家住宅は1866年築の庄屋屋敷で、表門から入ると竹の曲線で波のリズムを表現したという幅約6メートルの迫力ある作品が出迎える。
 母屋のメインは黄色いフォックスフェイスや赤いウメモドキなど色鮮やかな実が生けられた高さ約1.8メートル、横約2メートルの作品で、どこから見ても美しいよう工夫されている。カキや松ぼっくりなど山で採集した素材を使った生徒らの力作も並び、訪れる人は情緒あふれる空間を楽しんでいる。
 5日は午後1時半から二胡のミニコンサートもある。