「ラッコの誕生会」絵本に 愛媛・松山出身ライター・高岡さん新刊 大阪で飼育の「パタ」
愛媛県松山市出身の編集者・ライター高岡昌江さん(51)=東京都江東区、本紙コラム「四季録」執筆中=が文を担当した絵本「ラッコのたんじょうびケーキ」が、ほるぷ出版から出版された。大阪市の「海遊館」で2017年10月まで飼われていた、国内の水族館生まれでは当時最高齢の雌ラッコ「パタ」を紹介する一冊で、在りし日の愛くるしい姿やラッコの生態、飼育の様子を写真とユーモラスなイラストで伝えている。
高岡さんは写真担当の公文健太郎さんと共に、1996年6月28日に海遊館で生まれたパタが21歳になった17年6月に密着取材した。パタは誕生日の前に餌をあまり食べなくなり、動きが悪くなっていた。高齢のためいつ死んでもおかしくないと心配されていたが、誕生日には奇跡的に元気な姿を見せてくれた。
餌を食べ、毛繕いをして休む。パタはこの行動パターンを1日6回繰り返していた。女性飼育係は手と目でコミュニケーションを取りながら介護するように手厚く世話をし、惜しみない愛情を注いだ。本書では水族館の裏側や飼育係の思いも知ることができる。