「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(京都市)は3日までに、ラーメン用メンマに使う乾燥たけのこを中国産から愛媛県産に段階的に転換する方針を決めた。今春から県内のシイタケ農家らが干しシイタケを作る乾燥機を利用して加工、県森林組合連合会を窓口に出荷を始めた。
 王将は昨年12月、全食材の国産切り替えを進める方針を明らかにしている。乾燥たけのこの国産切り替えを加工業者に打診したところ愛媛県産の提案があり、現地視察などを踏まえて決めた。
 乾燥たけのこには、大人の背丈以上に伸びたモウソウチクの先端部分を使う。節を切るなどした後、ゆでて機械乾燥。重さは乾燥前の8~10%になる。
 県森連によると、1キロあたりの買い取り価格は3500円。東日本大震災以降、東京電力福島第1原発事故の風評被害で干しシイタケの取引価格が下落。乾燥たけのこ生産には農閑期のシイタケ用乾燥機を使え、初期投資もゆでる際に使う大鍋程度と少額で済むといい、今年3月に取引を決めた。