「鬼ケ島」の印象、絵筆に 重松まり絵さん作品展
桃太郎伝説の残る瀬戸内の島で創作した水彩画や写真の作品展「鬼ケ島滞在記」を愛媛県松山市在住の画家重松まり絵さん(26)が砥部町宮内のミュゼ里山房で開いている。ゆったりとした島の雰囲気を伝える作品が訪れる人を和ませている。20日まで。
重松さんは、松山南高校砥部分校デザイン科卒業。自然をテーマにした水彩や油彩の抽象画を制作している。
「鬼ケ島」の異名を持つのは高松港の沖合約4キロに浮かぶ香川県の女木島。縁あって3月下旬から約2カ月間滞在、創作活動をしながら、興居島産のみかんジュースを提供するカフェや展覧会を開くなどして過ごした。
会場には、島の海や山からインスピレーションを受けた絵画や風景写真、地元住民との交流をはじめ何げない日常を記録した漫画風の日記など約50点が並ぶ。
太陽の動きに合わせた島の生活の中で、人間も自然の一部だと気付かされたという重松さん。「過去の自分の作品にはない色を島で見つけることができた。春の女木島の澄んだ空気を作品から味わってもらえればうれしい」と話している。