地元特産品の良さを知ってもらおうと、愛媛県宇和島市吉田町奥浦の奥南小学3年生を対象に6日、かんきつ農家による特別授業があった。児童10人がミカンの収穫体験などを通して、地域産業の魅力を学んだ。
 授業は総合学習の一環で、昨年に続き2回目。同地区の地域おこし協力隊員の渡部武士さん(38)が企画、かんきつ農家の奥谷篤巳さん(37)の協力を受け、実施している。
 学校の近くにある約15アールの園地には、収穫期を迎えた南柑20号がびっしりと実っており、奥谷さんから摘み取り方を聞いた児童は、早速収穫を開始。大小さまざまな実を手際よく摘み取り、その場で口いっぱいにほお張っていた。
 「どんな作業をしているの」「忙しい時はいつ」などの質問に、奥谷さんは「草引きや農薬散布など、年中仕事はある。中でも11~12月の収穫期が忙しい」と答えていた。渡部さんが作るジュースの試飲もあった。
 女子児童(9)は「摘み取りは初めてで楽しかった。いつも食べているミカンだけど、農家の皆さんのおかげだと知ることができてよかった」と話していた。