くい打ちデータ 新居浜市施設でも流用
くい打ち工事のデータ改ざん問題で、愛媛県新居浜市は30日、市ものづくり産業振興センター(同市阿島1丁目)の建設工事で、市内の業者が施工した64本のうち4本でデータ流用があったと発表した。
市によると、同センターは講義棟と実習研修棟からなり、鉄骨造一部2階建て延べ床面積計1816平方メートル。一宮工務店(同市)が元請けとなって2011年3~9月に施工した。
くい打ちの記録機器の操作や監理を担当した富士興業(同市)が、11年5月13~31日に打った実習研修棟のくい4本について、地盤の固さを示す電流のデータが取れず、講義棟のデータをコピーして作成した施工記録を提出していた。
市は、建物にひび割れや傾きなどがないことや、地質調査と他のくいのデータなどから、4本は深さ約21メートルの支持層に届いているとみて「安全性に問題はない」と説明している。