砥部町上原町の愛媛県立とべ動物園(渡辺清一園長)で30日、昨年10月から今年9月までに死んだ動物の冥福を祈る慰霊祭が営まれ、飼育員や地元の幼稚園児ら約80人が参列した。
 動物に感謝し、園への理解を深めてもらう「とべ動物園の日」に合わせて毎年実施している。この1年間にアフリカゾウの「アフ」やホワイトタイガーの「オメガ」「ファイト」など37種42頭が生涯を終えた。
 式は園内の動物慰霊碑前であり、祭壇には好物だった野菜や果物が供えられた。麻生幼稚園の年長園児2人が「動物を見るのを楽しみにしています。天国に行ってお友達と仲良く遊んでください」と追悼の言葉を述べた。
 渡辺園長は「動物たちが高齢化する中、一日でも長く生きてほしいと願い、飼育している。動物園が命の大切さを学べる教育施設になれば」とあいさつ。参列者一人一人が献花し、日ごろ親しんでいた動物を供養した。
 この日は動物の命について考える講演会やカバの餌やり、小動物との触れ合いといった多彩なイベントがあり、園内は大勢の家族連れらでにぎわっていた。