長年、版画と詩作を通して障害のある人たちの社会参加を支援してきた障害者支援施設・障害児入所施設「野村学園」(愛媛県西予市野村町野村)の元園長仲野猛さん(75)=同市宇和町卯之町1丁目。これまでの約45年間で作られた約3000点の版画詩から厳選した113点を紹介する「版画詩どろんこのうた 生まれたてのことば」(A5判変型、224ページ、合同出版)をこのほどまとめた。「版画詩が主役の今までにない一冊になった」と自信作に胸を張っている。
 松山市出身の仲野さんは野村学園が開園した1966年度から勤務。70年ごろから施設利用者や職員らと詩や絵を粘土板に描き始め、「どろんこのうた」として広く知られるようになった。これまでにも職員としての所見や利用者との交流など著書4作品を出版している。
 今回は「とにかくいいなと思ったものを選んだ」と約半年をかけて編集。各版画詩を1ページ使うなど大きく紹介している。