シラサギが舞う姿に例えられるサギソウが愛媛県松山市道後湯之町の旅館「谷屋」で見頃を迎えた。厳しい暑さが続く中、純白のかれんな花がひとときの涼を誘っている。20日ごろまで楽しめそう。
 サギソウはラン科の多年草で、高さ20~40センチ。シラサギが傷ついた足を癒やしたという道後温泉の伝説にちなみ、同館従業員らが2007年から丹精して育てている。
 旅館入り口の庭などには約8000株のサギソウが咲き誇る。土の中で越冬させた球根を3月中旬に鉢に植え替え、水はけなどに気を配りながら栽培。今年は例年より1週間ほど早い7月末から咲き始めた。
 毎年お盆ごろには美しい花を一目見ようと、観光客や地元住民が大勢訪れるという。おかみの竹林淑子さん(66)は「サギソウを通じ、道後を全国にアピールできれば」と話している。