ニホンジカ捕獲名人による技術力向上研修会が11日、愛媛県西条市河之内の山間地などであり、県猟友会西条市西支部の会員や丹原高校の生徒ら約30人がシカ用のくくりわなの仕掛け方や情報通信技術(ICT)を使った捕獲装置の仕組みなどを学んだ。
 県農産園芸課によると、数年前までは宇和島、鬼北、松野、愛南の南予4市町と四国中央市でシカによる森林被害や目撃情報が多かったが、近年は西条市や今治市などに生息域が広がっている。
 研修会は、県が2015年度から年数回、被害の増加が予想される地域で開催。今回は、網猟・わな猟免許の取得可能年齢を20歳から18歳に引き下げる改正鳥獣保護法が15年5月に施行されたのを受け、免許を取得した高校生が初めて参加した。
 11日は、狩猟歴40年以上という県猟友会西条市西支部の佐伯秀行支部長(71)が、シカの通る獣道の特徴やくくりわな・箱わなの仕掛け方などを解説。西条市職員はセンサーが動物の大型囲いわなへの出入りを感知し、自動的に捕獲する機器などを紹介した。