スマの稚魚を出荷 県水産研究センター
県が新たな養殖魚種として愛媛大と共同研究を進める「スマ」の稚魚の出荷が19日、宇和島市下波の県水産研究センターであった。2014年に人工ふ化で誕生した親魚が産んだ卵をふ化させた稚魚で、初の完全養殖のスマとして出荷。県水研センターの金尾聡志センター長は「一つのハードルを越えた。さらに研究を進めスマの養殖産業を確立させたい」と話している。
スマは、日本以南の太平洋沿岸が生息域で、マグロやカツオの仲間。トロに似た味が特長で、県が「伊予の媛貴海(ひめたかみ)」と銘打ち高級養殖魚としての開発を進めている。
4月26日にセンターで早期採卵に成功。約15万粒を飼育施設に収容し、イサキなどの仔魚(しぎょ)を餌に陸上水槽で成長させた。