ソメイヨシノの開花の早さを誇る愛媛県宇和島市で12日、市民による「さくら観測」の開始式が同市和霊町の丸山公園内の標本木前であり、地域住民ら約30人が一日でも早い春の便りを願った。
 気象庁の宇和島測候所が無人になったため、市が2006年から気象庁OBを観測員に委嘱し独自の開花宣言をしている。以降11年間で計5回の日本最速を記録。16年は名古屋市などに1日遅れトップを逃した。
 開始式では観測員の五十嵐廉さん(72)=宇和島市山際1丁目=が「皆さんの温かい目線で見守ってほしい」と協力を呼び掛け、10ミリほどに膨らんだ花芽の大きさを測った。