愛媛県佐田岬半島西部にある伊方町三崎の灘地区で、「ナダオレンジ」として知られる河内晩かんの出荷作業が最盛期を迎えている。地区の園地では、和製グレープフルーツとも呼ばれる黄色く大きな果実がたわわに実り、生産者が収穫に精を出している。
 生産者の大岩康久さん(53)によると、地区では3軒の農家が水はけと日当りが良い園地で、ナダオレンジを栽培。全ての園地が南向きで宇和海に面しており、海からの太陽の照り返しや吹きつける潮風が甘い果実を育むという。
 大岩さんの約2ヘクタールの園では24日、大きく育った果実が一つ一つ丁寧に収穫されていた。近くの倉庫では、出荷前の果実がケースで高く積み上がり、初夏の爽やかな香りが漂っていた。