ヒヨドリ果樹被害深刻化、南予中心に増 県内農作物
愛媛県は10日、2014年度の野生鳥獣による農作物被害額は前年度比1%増の3億8160万円だったと明らかにした。イノシシ被害が減った一方、ヒヨドリによる果樹被害が南予を中心に増加した。
県庁で開いた鳥獣害防止対策推進会議で報告した。
ヒヨドリによる被害額は4465万円で、前年度に比べ89.5%(2109万円)増加。県によると、隔年で被害額が増減する傾向があり、12年度は4001万円だった。14年度はかんきつなど果樹の被害が9割以上を占めた。
イノシシ被害は中南予で減少傾向にあり、9%(2170万円)減の2億1966万円だった。国や県、市町の補助金を活用した侵入防止柵の整備が進んできた効果とみている。
被害の地域別では、南予が最多の2億3408万円。次いで中予が7891万円、東予が6857万円だった。作物別では、果樹が全体の7割に当たる2億6670万円に上り、稲・麦が5656万円、野菜が3193万円。被害面積は330ヘクタールで11ヘクタール増えた。