愛媛県今治市のシンボルとして親しまれてきた瀬戸内海国立公園の近見山(244メートル)に登る国と県所管の車道近見山登山線(延長約3.7キロ)で、2016年6月の大雨被害による通行止めが半年以上続いている。山頂近くの展望台から来島海峡大橋や市街を望める人気スポットだけに、関係者は早期復旧を願っている。
 市によると、近見山登山線は同市石井町5丁目から山頂へ登る国所管の約1.6キロと、同市高部から登る県所管の約2.1キロから成る。16年6月21日夜の大雨で国側の1カ所、県側の3カ所が崩落。うち県側1カ所は約40メートルが崩れて道幅約5メートルの半分以上が落ちた部分もあり、市は翌日から両ルートを通行止めにした。
 国、県とも16年度内に測量、地質調査、設計を完了予定。県自然保護課は「環境省と協議中で着工時期は未定だが、17年度中の復旧を目指す」としている。