四国の上空に氷点下12度以下の強い寒気が流れ込んだ7日、県内では南予を中心に雪が降り続き、高速道路の通行止めや列車の運休など交通に影響が出た。松山地方気象台によると、冬型の気圧配置が弱まったため、大雪の恐れはなくなったが、8日まで路面の凍結などに注意を呼び掛けている。
 気象台によると7日の最低気温は、今治市の大三島で観測史上最低を0・1度更新する氷点下6・0度を記録。最高、最低気温共に比較できる14観測地点全てで最も寒い時期を下回った。
 積雪のため、松山自動車道大洲インターチェンジ(IC)-宇和島北IC間の上下線は通行止めが続いた。宇和島市では各地で積雪に伴う事故や立ち往生などで渋滞が発生。市内から三間地区を経由し鬼北町に向かう県道57号では、7日午前中から2キロ以上の渋滞となった。JR予讃線は、松山駅―宇和島駅間の特急列車が計22本運休。約1800人に影響が出るなどしたが、7日夕方に運転を再開した。
 県警交通企画課によると、県内では6日午前9時~7日午前9時の間に、積雪や凍結による自損や追突などの物損事故が中南予で37件起きた。
 県教育委員会によると、雪の影響により7日は32小学校、22中学校、5高校が休校。計25校が始業時間などを変更した。

【大洲・西予の市街地、雪かき四苦八苦 山間部は除雪に数日】
 南予地方の雪は7日も続き、平野部も深い積雪に見舞われた大洲市や西予市では市民生活に影響が出た。
 大洲市危機管理課によると、市役所本庁前(大洲)で30センチ、山間部の肱川支所前(肱川町山鳥坂)で45センチ、河辺支所前(河辺町植松)で40センチ積雪。山間部の除雪はあと2日ほどかかるとしており、複数集落が交通に支障をきたしている状況とみている。
 西予市中心部では、幹線道路を除雪車が行き交い、生活道路では市民が約30センチ以上積もった雪をシャベルなどで取り除いていた。山間部にある惣川公民館(野村町惣川)によると周辺は40センチ以上の積雪。県内で最も高い標高1160メートルにある大野ケ原小学校ではグラウンドに約150センチ雪が積もったという。