瀬戸内地域のインバウンド(訪日外国人客)獲得に向けて「せとうち観光推進機構」(広島市)が実施する視察ツアーの一行が7日、愛媛県松山市の道後温泉周辺を訪れた。フランスの旅行会社3社から3人が参加し、愛媛の観光シンボルの魅力を実感した。
 ツアーは旅行商品化による瀬戸内地域の周遊促進が目的。一行は3日から神戸市の夜景や香川県の直島などを視察している。
 7日は道後温泉本館や商店街などを見学。本館では事務所の職員が「道後温泉には約3000年の歴史がある」と紹介し、館内の皇室専用浴室「又新殿(ゆうしんでん)」や休憩所を案内した。一行は「道後は日本最古の温泉なのか」などと熱心に質問していた。
 ネファ・シェルビさん(41)は「道後は美しく(温泉に入れば)体にもいい。フランスには古いものが好きな人が多く、満足してもらえると思う」と話した。
 機構によると、8日は内子座や松山城などを訪問。帰国する10日までに広島、山口両県も視察する。