元松山大(愛媛県松山市)准教授で石巻専修大経営学部(宮城県石巻市)の山崎泰央教授が、東日本大震災の被災地でもある同市内の仮設住宅でのアンケート結果をまとめた。仮設住宅内・外ともに交友がないとの回答が7.1%あり、震災から4年近く経過しても、孤独な状況に置かれている高齢の被災者がいる現状が浮き彫りになった。
 仮設住宅での生活や将来に対する意向を確認しようと、山崎教授のゼミが2011年から毎年調査。14年8月も市中心部近くの開成・南境地区1275世帯に調査票を配り、255世帯が答えた。回答者の年齢は70代以上が約5割を占め、50代以下は3割弱だった。
 「仮設団地内に友人知人がいない」とする回答は21.4%(53人)で、12年の43.0%、13年の27.0%から順次減少。53人に外部との交友関係の有無を尋ねた結果、18人が「交遊がない」「1年に1回」と答えた。